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花の妖精

妖精

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主人公の愛称


 

もっち
はなのようせい

え・しゅとう じゅんこ  ぶん・ダイアナ コリー

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主人公の名前・敬称


プレゼント日


本の贈り主の名前
 

しむら もとかちゃん へ

 

2003

おばあちゃん より

(これより本文です。実際には、文章は縦書きとなります。)
愛称

あたたかい はるのひです。
モクレンの うすむらさきいろのはなが うたっています。
スミレも タンポポも ほほえんでいます。
もっちは ちかくの のはらに
はなをつみに いきました。
ピンクの じゅうたんを しきつめたような
レンゲのはなで いっばいの のはらです。
もっちが レンゲのはなで
かわいいくびかざりを あんでいると
うつくしい ちょうちょが とんできて いいました。
「あなたが 
もっちですね。
ずっと さがしていました。
どうか わたしのはなしを きいてください」


年齢

「じつは わたしのすむ ようせいのくにのおうじさまが
おきさきを おえらびになる ぶとうかいを
ひらくことになりました。
ところが ユリのようせいに うらないをしてもらうと
そのよる ようせいのくにに とても ふきつなことがおこり
くには ほろびてしまうだろう というのです。
ようせいのくにを すくえるのは 
もっちというなまえの
さいの おんなのこだけだとも。
ユリのようせいの うらないが はずれたことは
いちどだってありません」
もっちは ちょうちょのはなしに
ちょっとおどろきました。
でも こまっているちょうちょが きのどくになり いいました。
「わたしに できることなら ぜひ おてつだい させてください」
ちょうちょは たいへんよろこんで
「それでは さっそく まいりましょう」
と はるかぜに のって まいあがりました。

やがて にじいろの きりが たちこめてきて
ちょうちょは そのきりの なかに きえていきました。
もっちも きれいで よいかおりのする
きりのなかに はいっていきました。

きりが すこしずつ はれてくると
もっちの めの まえに
うつくしい バラのアーチが あらわれました。
そして そのむこうには 
もっち
いままで みたこともないような
あいらしい はなぞのが のぞいていました。
「さあ ここが ようせいのくにです。
この はなのかんむりを かぶってください」

ちょうちょが はなのかんむりを
もっちのあたまに のせると
もっちは みるみる ちいさくなりました。
そして きれいな スズランの はなびらで できた
かわいらしいドレスに つつまれました。

もっちは うれしくなって あたりを みわたしました。
すると あちこちの はなかげに
かわいらしい ようせいの すがたが ありました。

ようせいたちは みな こんやの ぶとうかいに そなえて
おけしょうの さいちゅうでした。
ツキミソウのようせいは つややかなクリームいろのドレスに
おそろいの かわいらしい くつをはき
クリームいろの アイシャドーをつけて
とても みりょくてきです。
マリーゴールドのようせいの きんいろのドレスも
うっとりするほどの うつくしさ。
かがみの まえで サッシュを しめてもらっているのは
ポピーのようせい。
もっち
すてきな ようせいたちに ただ みとれるばかりでした。

そんな はなのようせいたちの なかで
ひときわ きよらかで うつくしいのが
バラのようせいでした。
もっち よくいらして くださいました。
ぶとうかいが ぶじにおわりますように みとどけてください」
バラのようせいは 
もっちのてをとって いいました。
「バラのようせいさん。そんなに しんばいしないでI.
きっと おやくに たてると おもいます。
どうぞ あんしんして ぶとうかいに いらしてください」
もっちは ちからづよく いいました。
もっち ありがとう。
これで あかるい きもちで ぶとうかいに
いくことが できそうです」

そのころ おしろの そばにある
おおきな カシのきの あなにすむ クモのまじょも
ぶとうかいにいく じゆんびを していました。
クモのいとで おった くろいドレスと あかいつめが
ロウソクのひかりに あやしく ひかっています。
「この まほうのかめんを かぶれば
どんなに よごれたこころも かがやくばかりの うつくしさ。
おうじさまも むちゅうになるはず。
おきさきに なったら このくにを のっとって
わたしの おもいのままに してしまおう」
まじょは あやしく わらいました。

こがねいろの ゆうひがしずみ
あたりは すっかり よるのけはいに つつまれました。
さあ ぶとうかいの はじまりです。
つきのひかりに てらしだされた
ふしぎな ひろばに あつまった ようせいたちは
おもいおもいの うつくしい ドレスを みにまとい
それはそれは はなやかです。
もっちは ゆめのような ぶとうかいを
ちょうちょといっしょに きんいろのクッションにすわり
ながめていました。
うつくしい ようせいたちの なかでも おうじさまは やはり
バラのようせいの きよらかな うつくしさに
こころを うたれました。 そして
「わたしの おきさきは このかたをおいて ほかにいない」
と おもうのでした。
かろやかに ゆうがに おどる おうじさまとバラのようせいの
すがたに だれもがみとれ おにあいだと ささやきあいました。

「ダンスの おあいてに えらばれるのは わたしのはず」
と じしんたっぶりだった クモのまじょは
かめんの おくで おそろしい キバを むきました。
そして バラのようせいと おどっている おうじさまに
しずかにちかづいて
めにみえない クモのいとを まきつけたのです。
すると おうじさまは ふらふらと バラのようせいの
もとをはなれて クモのまじょと おどりはじめました。

「くろいドレスのかたって いったい どんなかたなのかしら」
もっちが そうおもいながら ふたりに ちかづいたとき
まじょは「しまった」と おもいました。
まさか ここに にんげんが いるとは
おもっても みなかったのです。
まほうのかめんも にんげんには つうじません。
もっちには うつくしい かめんを とおして
らんらんとひかる あかいめが みえたのです。

もっちは おもいきり おおきなこえで さけびました。
「おうじさま!くろいドレスのかたは きけんです」
おうじさまは はっとわれにかえり けんをぬきました。
まじょは かめんを むしりとると まほうのつえを ふりあげて
おうじさまのけんを たたきおとしました。
もっちは むちゅうで
おうじさまの おとした けんを ひろって
クモのまじょに なげつけました。
けんがあたると クモのからだは けむりと ともにきえうせて
くろいドレスだけが のこりました。

おうじさまは もっちに かけよりました。
「あぶないところでした。
よく クモのしょうたいが わかりましたね」
「ありがとう。たいせつな わたしたちの おうじさまと
うつくしい ようせいのくにを すくっていただいて」
と バラのようせいも なみだを いっぱいためて いいました。
おうじさまは 
もっちに いいました。
「こんやは ほんとうに ありがとう。
おかげで たいせつなひとを みつけることが できました」

おうじさまと バラのようせいは
まもなく けっこんすることに なりました。
もっちは ふたりの けっこんしきの ようすを
おもいうかべて とても しあわせな きもちになりました。
きっと どんなにか はなやかで うつくしい ことでしょう。
こうして おうじさまは すばらしいおきさきを みつけることができ
たのでした。

住んでいる所

いつしか そらも うすべにいろに そまっていました。
やがて どこからか ちょうちょのひく かぜのばしゃが
やってきました。
もっちが おかざきのいえに
かえるときが きたのです。
「さようなら おうじさま。さようなら バラのようせい」
「さようなら 
もっち
わたしたちの けっこんしきには きっと いらしてくださいね」
もっちは うなずきました。

もっちは ばしゃのなかで
おみやげに もらった つつみをあけてみました。
なかに はいっていたのは うつくしい オルゴールでした。
ふたを あけると おうじさまと バラのようせいが ぶとうかいで
おどった きょくが ながれてきたのでした。

(メッセージのページは横書きになります)
 


メッセージ


本の贈り主の名前

 

もっち へ

おはなのだいすきなもっち!
やさしいこころを
いつまでも もちつづけてね

おばあちゃん より


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